アオハライド第4巻ネタバレ・感想『~洸の扉をぶち破る~』12話・13話・14話・15話
2012/4/13
悠里と洸の関係が気になる双葉。
一方、他人を深入りさせずに距離をおく洸の過去に起こったことに踏み込んでいこうとする双葉だが…。
アオハライド第4巻ネタバレ
ネタバレ①「悠里が洸の家で見たもの…」
双葉は、洸と悠里の間になにかあったのではないかと不安になり、洸からの家の帰り道、悠里に「洸と何かあった?」と尋ねるが、悠里は少しの“間”の後…「なんにもないよ」と答える。
悠里と別れた後、双葉は「やっぱり気になる」と再び一人で洸の家に戻る。
洸にも同じ質問をするが、洸も悠里と同様少しの“間”の後「なにも」と答える。
だが双葉はリビングで「ちゃんと今の洸を知りたいだけ」と洸に伝える。
すると洸は、リビングの横にある部屋に双葉を連れていく。
そこには、仏壇と…洸の母親の遺影があった。
…双葉は、「(悠里は)自分以外の人の気持ちをちゃんと考えてるのに、私は自分の事ばっかりだな」と気づき、「洸と一緒にいたいよ」と言う。
ネタバレ②「お兄ちゃん」
そこに突然、田中先生(洸の兄)が現れ、双葉は田中先生の車で送ってもらうことに。
バイトに行く洸を見送った双葉は田中先生に「先生って洸と仲悪いんですか?」と尋ねる。
すると車内で、先生は「洸はたぶん俺を許せないんだろうな」と答え、両親の離婚の時、洸は母親と一緒に長崎に行く際兄が「母さんを頼むな」と言ってしまう。
本当に一番大変なときに洸に全部任せてしまったこと、母が病気になったとき、新任になったばかりの自分はたまにしか長崎に行けず、会う度痩せてく母を見るのは本当に怖かった。
と話し、「あんな思いを洸は毎日たったひとりで…」と言った。
すると田中先生は双葉に、「洸は本当は優しくていい子なんだ だから…」と言うと、双葉は「知ってます。」「…知ってます!」と田中先生の言葉を遮るように言った。
田中先生は「あいついい子なんだ… ありがとう」と返した。
ネタバレ③「間違ってた」 <洸の中学生時代の回想シーン>
医者「お母さんの病状なんだけど… きみ以外のご家族は?」と尋ねる。
洸は、“母さんを守るって俺が頼まれたんだ”と「そばにいれるのは僕だけなんです」と、医者から母の容態… 末期の肺がんだと説明を聞く。
その後、病室に戻り母には「検査入院だって」と言い、“大丈夫”“いつも通りの俺だったはずだ”と家に帰る。
“母の余命があともって半年“と聞いた洸は、「いつ気付いてれば間に合ってたんだ」
将来母を楽させたくて、自分の時間のほとんどを勉強に費やしてきた洸。
母はそんな洸を見て「洸とゴハン食べたりテレビ観たりの方がよっぽど大事よ」と冗談まじりに言っていた。
洸は母の病状を知った今「俺は間違えたんだ」「もっと大事なことがあったのにもう間に合わない」…
突然電話が鳴り、その後電話は留守電に変わった。 電話をかけてきた相手は兄。
兄は母から“もうだめかもしれない”“洸の事よろしくね”と電話があった為、洸に電話したが、洸は兄からの留守電越しの声を聞きながら…
「ごめんなさい」「ごめんなさい」「ごめんなさ…」と繰り返す。
すると「洸っ」とドロケーをしている中で双葉がすごい顔で走ってくるところで、洸は夢から目覚め、現在に戻る。
ネタバレ④「洸の扉」
双葉は、なかなか心の扉をあけてくれない洸の扉を「ぶち破ってやる」と意気込む。
双葉は洸を探しあてたが、相変わらず洸の扉は閉まったまま。
双葉は“洸以外 洸の苦しみの全部は分からないけど…でも“と「心の底から分かりたいって思うこの気持ちじゃそんなにだめ?」と洸に尋ねる。
だが、洸は踏み込んでくる双葉や小湊たちが怖いと言う。
すると双葉は「怖いって思うのはもう私たちのこと大事に思ってるってことだ!」「無くしたものが大きすぎてほかの何とも置き換えられないなら、ひとつじゃなくてもいいでしょ?小さくても10コでも100コでも集めたら、かき集めたら洸のがんばる理由くらいにはなる」「洸が何かに夢中になったり心から笑ったりしても誰も責めない」「もしそんな奴いたら私がぶっとばす」と洸に言う。
その言葉を聞いた洸は「毎日に意味を持ったりするのを許されたかったんだ」と気付き、双葉を抱きしめる。
双葉は離れようとしたが「まだ離れんな」という洸の言葉を聞いて「泣いてる顔見られたくないんだ」と納得する。
ネタバレ⑤「夏休み」
夏休みに入り、双葉、悠里、修子、洸、小湊の5人で花火大会に行くことに。
この日は悠里が浴衣を着て、双葉より洸の近くになる為“女子”を発揮する。
だが洸と2人になれた悠里は下駄のせいで脚に怪我をしてしまい、洸に絆創膏を貼ってもらう。
双葉に嫉妬する悠里だが、「このまま何も伝えないでいたら私もっとイヤなコになる」「イヤなコになる前にちゃんと言いたい」…と、洸に「好きです」と伝える。
洸は「ありがとう」「でも槇田のことそういう風に見たことなかったから」と言う。
その時、悠里が怪我をしたと聞いて脇目もふらず走ってくる双葉。
悠里の名前を何度も呼ぶそんな双葉を見て、悠里は「それだけでなんか もういいかなって思っちゃったよ」と、“帰ったら泣こう”と心に思う。
ネタバレ⑥ 「『好き』って言葉」
その日、洸と2人で帰っていた双葉は、踏み切りの前で電車が通るのを待っていた。
そんな時、「いざ自分だったら『好き』って言葉ちゃんと言えるのかな」と思い、踏み切りの音に紛れて「す」「き」と声に出してみる。
だが、洸には聞こえておらずもう一本電車が通る音に紛れて「す」「き」と言う。
しかし今度は聞こえた洸が「え?」「なんか言った?」と双葉に尋ねる。
すると2人が中学生のとき約束したはずが行けなかった夏祭りのポスターをみつける。
双葉は、なぜあの時「7時、三角公園の時計のとこ」とだけしか言わなかった洸に、ちゃんと確かめなかったんだろうと洸に言った。
すると洸は「7時、三角公園の時計のとこ」と言った。
「そうそう、それ」と言った双葉だが、洸は「今のは おまえと新しく約束したつもり」「今度こそ行くか」と言う。
アオハライド第4巻を読んだ口コミ・感想
4巻は、洸が今まで閉ざしていた心の扉の理由や、悠里と洸が接近し、双葉と悠里が嫉妬心と友情の間で悩む様子など展開が急に進んだ巻でした。
脇目もふらず走っていく様や、洸の扉を開こうとする嵐のような様が、双葉の性格をより強く描いていると感じました。
ただ、洸の経験は誰のせいでもない為解決方法がはっきりとあるものではなく、こういう形で洸の傷を癒すことができたのは、双葉のその強さを見せることが出来たからではないでしょうか。
誰しもが大切な人を失うという経験はあると思いますが、これはなかなか十代のうちに経験できるものではないので、それを描いていくのがこの漫画のひとつの面白さであり、読者に周りの人・青春という時間を含めた全ての時間を大切にしようと思わせるのかもしれません。